中東の伝統とフランスの手仕事が織り成す、幻想的なランプ。

中東の伝統とフランスの手仕事が織り成す、幻想的なランプ。

遠くフランスから届いたのは、まるで葡萄の房のように愛らしく、どこかユーモラスな趣をたたえたガラスのオブジェ。
その起源は1950年代、シリア・アラブ共和国の首都ダマスカス。

古都の工房にて、熟練の吹きガラス職人の手仕事から生まれました。

もともとは、中庭やテラスに吊るされ、風に揺られながら光を受けてきらめく、ささやかな装飾品。
やがて、ガラスの中心に電球を灯すというひらめきから、幻想的な照明へと姿を変化させました。

今もなお、ダマスカスの工房では、リサイクルガラスを用い、型を使わずに伝統の窯でひとつひとつ吹き上げられています。
そうして生まれた無数のガラスの粒たちは、フランスのアトリエで静かに組み上げられ、はるばる私たちのもとへと旅してくるのです。

夏の夜。
やわらかな光をたたえた泡ランプが、静かにあたりを照らす時、
そこに浮かぶのは、遠い土地の記憶と、職人たちのあたたかな息吹。

心に灯るのは、小さな詩のようなひとときです。